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ご存知ですか?お口の周りの不調に関わる『TCH』

2021年5月10日

こんにちは!

かわかみ歯科クリニックの衛生士です。

の略で、上下の歯を持続的に接触させる癖の事を言います。

皆さんの中には通常、上下の歯が接触しているのが普通と思っている方もいるかもしれませんが実は違います!

上下の歯の接触と聞くと『食いしばり』『歯ぎしり』を思い浮かべると思いますが、実際にはグッと強い力で噛みしめや食いしばりを行わなくても、上下の歯が接触する程度でも筋の緊張・疲労は生じています。

そして『TCH』を持っている方は顎関節症又は悪化する確率が2倍に増加すると言われています。

1日の中で上の歯と下の歯が接触している時間は正常であればどのくらいかご存知ですか?

正解は…175分と言われています。

この17.5分に含まれるのは、会話・食事(噛むときと飲み込む時)に接触する時間です。リラックスした時の上下の歯は当たることなく少しすいています。

この1㎜~3㎜の隙間を『安静空隙』と呼びます。ベストな状態とはリラックスした状態で唇は閉じて上下の歯に当たらずに少しすいていて、舌は上顎の粘膜に触れていて鼻で呼吸している!これがベストな状態です。

◎TCHによる影響◎

①脱離⇒噛みしめによって歯に圧力がかかり治療した冠や詰め物が外れやすくなってしまう。

②顎関節症⇒耳の前にある顎関節を圧迫し、血流障害・関節痛などを引き起こしてしまう。これが顎関節症の一つの要因ともなる。

③知覚過敏⇒歯を接触させる事で歯の歯根表面にある歯根膜という神経の圧迫、血流障害が起こり知覚過敏の症状を引き起こします。さらに酷くなると歯周病などにも影響してきます。

上記の症状以外にも、噛みしめる事によって緊張感の維持が筋肉にも影響を及ぼし血流障害が原因となり筋肉のコリとなって出現する事もあります。

◎どういう時にTCHは行われてるのでしょう◎

基本的には緊張している場面でなります。

・一時的に生じる精神的緊張(精神的ストレス)

・習慣化した作業で集中する時(パソコン・携帯)

・家事(掃除・料理)

・テレビやゲームなど

このように日常のよくある行動の中でTCHは生じるのです。

◎どのような事に日常生活で気をつければいいのでしょう◎

日中おこるTCHに対しては、

・癖が筋肉疲労を起こすことを自覚する

・癖に気づくため、メモに書いて常に意識する

・上下の歯が接触した瞬間に離す

舌の位置も大切です。口腔内の機能的なバランスをキープするポイントに舌の正常なポジション(上の歯の裏側に軽く接触しているのが望ましい)が考えられます。舌の筋力が低下し、舌の位置が不適正になっていく事によって前述の安静空隙の消失がおこり、歯が接触する可能性が高まります。

たかがTCH癖では済まさず体のリスクとして対応していくことが大切です。

ストレスにならない程度に意識してみてくださいね!

改善されない場合はかかりつけの先生に相談してみてください。

 
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